手描きマップ4つのメリット

 お見苦しいかもしれませんが、当サイトに使用しているマップは、できる限り手描きのものを使用しています。
 絵心もなく、字も汚いので、本来ならパワーポイント等のプレゼンテーションソフトで清書したものをお見せするのがビジネスマンの基本なのでしょうが、手描きマップならではの方法論を究めようとしているタケモトとしましては、できるだけ多くの手描きマップの作例を紹介していきたいと思っています。

 では、なぜ手描き?かというと、少なくとも下記の4つのメリットがあると考えています。

1.長期記憶への定着化が早い
 他者からの情報は、文書を読むことによる視覚的認知あるいは、口頭による聴覚的認知により脳内の短期記憶に取り込まれます。
 もしここで、意図的な記憶に努めなければ、数時間のうちに情報は記憶から薄れてしまいます。
 ここで、手描きマップを作成することで、①情報の要約、②情報の分類、③情報のイメージ化、④手を動かすことによる運動野との連動、が行われることで、脳内の記憶回路を何度も情報が循環し、長期記憶への定着が促進されます。
 さらに、自分でマップを描いたということ自体がエピソードとなり、エピソード記憶としての長期記憶も行われます。
 また、論理的な左脳と、統合的な右脳との協働が行われるとも言われています。

2.連想能力が喚起される
 「ザ・マインドマップ」の著者であるトニー・ブザン氏も述べていることですが、マップを作り上げるという体験に脳が活性化し、長期記憶に定着した情報を基にした連想能力が喚起され、アイデアが出やすくなります。

3.ルールに縛られない表現手法
 プレゼンテーションソフトはとても便利です。以前に作成したマップの使い回しもできるので、効率的です。
 しかし「この隙間にあと5文字入れたい!」と思っても、ソフトの制約で4文字しか入らなかったり、フォントを変更する手間で、クリエイティブな作業に水を差されることもしばしばです。
 それに引き換え手描きマップでは、隙間に小さい字で書きこむのも、引き出し線で欄外にコメントするのも自由自在です。

4.作業場所を選ばない
 交渉場所に向かうタクシーの中や、トイレの中、喫煙所でリラックス中、いつでもどこでも、紙とペンさえあれば、手描きマップを描き始めることができます。

 あともう一つ、清書された均質な線で描かれたマップより、少しブレながらも手描きのほうが、味があっていいと思いませんか?
 

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